仏教と念仏宗

どの文献を見ても、念仏宗は「仏教経典をもとにし」と書いてあります。それならば、なぜ既存の仏教の宗派ではなく、新たに念仏宗を設立したのだろう、という素朴な疑問が湧いてきてしまいます。そこで、これまでの日本において、仏教はどのような経緯で広がりを見せ、信仰されてきたのかを調べてみたいと思います。また一方で、海外の仏教国がおかれた現状を調べた上で、念仏宗と仏教の関係がいかなるものであるか、詳しく学んでみましょう。

日本においての仏教

日本において、仏教はどのように考えられているのかを、調べてみたいと思います。まず、日本には、華厳宗、法相宗、律宗、真言宗、天台宗、日蓮宗、浄土宗、浄土真宗、融通念仏宗、時宗、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗といった13宗の伝統的な仏教の宗派があります。幕末までは、「神仏習合」といって、神と仏は一体で切り離す事ができないとされた時代もありました。また、2013年の統計では、約8470万人が仏教徒だといわれていますが、多くの日本人は、それほど強い信仰心や宗教観を持っていないというのが、大方の見方だと思います。その一方で、国際的な捕らえ方では99%の日本人が広い意味での仏教徒であるといわれており、知らず知らずに日常の中に仏教の習慣が根付いているというのがわかります。

海外においての仏教

紀元前450年ごろに、インドで開始された初期仏教の目的は、仏教誕生の地であるネパールの「輪廻と解脱」の考えに基づいていて、人の一生は苦であり、その苦しみから抜け出すことが解脱であり、修行により解脱を目指すことでした。現在は、世界三大仏教に分けられていて、上座部仏教・大乗仏教・チベット密教です。発祥の地インドより東南アジア・中央アジア・東アジアへと広がっていく中で、お釈迦様が説いた教えの解釈に異論が生じ、再検討する作業が加わった結果、それぞれの土地の習俗を包含しながら、変化したのだと考えられます。そこで、世界最大の仏教国を人口比率から調べてみると、1位はカンボジア、2位はミャンマー、3位はタイで、国民の90%以上が仏教徒で、信心深く日常的に仏教的習慣を守って生活していいます。仏教徒の総数1位は中国でもあり、歴史・文化・政治・哲学において仏教が世界規模で多大な影響を及ぼしてきたことは、誰もが認める事実だといえます。

念仏宗は仏教とどういう関係にあるのか

念仏宗は、それまでの仏教のあり方が、お釈迦様の元々の教えから逸脱して、観光地化し商業主義に傾倒していくことを危惧して、真の仏教を実践するために設立されました。信徒に対して難行・苦行を強いるのではなく、人として正しく生きることが大涅槃といわれる真の幸福を得る方法であるとされています。お釈迦様は、現世は思い通りにならない苦の世界で、真の幸福はないとおっしゃっています。正しく生きるということは、決して楽ばかりではなく、多くの我慢や痛みをともなう場合も少なくないからです。念仏宗は、お釈迦様の教えを忠実に実践することを基本として、「悪を断じ、善を為すことに勇敢なこと」と心を励まして、「自利利他」である他者への思いやりの心を、日々の心得としているのです。

まとめ

仏教は、発祥の地からアジアを中心に広がりをみせて、それぞれの土地の風習や解釈で少しずつ変化を見せながら、日本に伝来してきました。お釈迦様は入滅の際に、「万物はうつろいゆく、怠ることなく精進せよ」とおっしゃたと伝えられていますが、こうした変化は、すでにお見通しだったのでしょう。念仏宗は、お釈迦様の教えの原点に立ち返り、真の仏教の実践に取り組んでいます。世界の仏教国の、王族や仏教最高指導者の遺骨の一部が寄せられるなど、念仏宗に寄せられる期待の大きさを感じずにはいられません。

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